ごみ屋敷が何故発生してしまうのか?
今回は多くのごみ屋敷現場を見てきた私から、ごみ屋敷とは何なのか?
その危険性などをご紹介いたします。
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もくじ
ごみ屋敷化してしまう要因は様々です。
ごみ屋敷は、複雑化する生活環境、働き方、晩婚化、核家族など、現代日本が抱える様々な問題を背景に発生している場合が殆どであります。
そこで、ごみ屋敷化してしまった物件に多い特徴をご紹介いたします。
高齢者の場合ですともったいない… いつか使うだろう…といった考えから物を溜め込み、家の中に物が溜まっていきます。
近年では断捨離や生前整理と言う言葉も多く聞かれ、片付けておこう!と言う風潮もありますが、まだまだ全世帯が対策しているとは言えません。
高齢者と言っても、まだまだ元気なうちは良いのですが、身体が衰えて次第に整理整頓が追い付かなくなってくると床は物で溢れ、一つまた一つと部屋が使えなくなり、最終的には自身の生活スペース以外の場所は足の踏み場のない状態になっていきます。
年齢を重ね、歩くことなども辛いようになれば、掃除まで手が回らなくなることは必然です。
ましてや団地住まいなどになれば、階段を使ったゴミ出し等は重労働です。
高齢化社会がもたらすごみ屋敷と言ってよいでしょう。
中年層の場合は、アルコール依存症の方やコンビニ弁当などで、家中がお酒の容器とつまみなどで溢れ、不衛生な住環境と偏った食生活の末、孤独死(孤立死)という結末が非常に多いように見受けられます。
近年は晩婚化や離婚率の増加などによって単身の方が多く増加しました。
ひと昔前では食事、洗濯、炊事が嫁の仕事で、男は外で働く!と言った風潮でありました。
しかし、現代ではそうはいきません。
夜遅くまで働き、家に帰ってきて、衣食住にまで使う気力が無く、コンビニ弁当に缶チューハイで食事を済ませ寝るだけ!
こういった働き盛りの方は多くいらっしゃいます。
内助の功!という時代であれば発生しないタイプのごみ屋敷です。
晩婚化、女性の社会進出などが要因であり、社会の働き方の多様化なども問題の原因と思われます。
近年働き方改革が叫ばれる事で一定の改善は認められるかもしれませんが、晩婚化や独身化が進む為、中々なくならないごみ屋敷の一つです。
ネット社会は非常に便利であります。ネットを使えば様々な商品が自宅にボタン一つで届きます。
様々な情報から、自分の趣味性の高い物などを売り買いする事も可能です。
人間の生活や趣向の在り方を根底から変えるまでの存在となったインターネット!しかしこのネットの普及がごみ屋敷に起因しております。
冷静な判断をせず、ボタンをワンクリックで購入してしまったり、様々な物を購入したが、届いたときには箱から開封すらしていない。
このような事が発生しています。
簡単に手に入るからこそ、物の価値を下げてしまったのかもしれません。
趣味性の高い収集癖のあるマニアの場合は、我々プロのごみ屋敷業者の間では実はごみ屋敷とは言わず物屋敷と呼んでいます。
マニアの方の家はその道のマニアなので、専門の方々からすると非常に希少価値の高い物が多く、中にはとんでもない金額で取引されている品もございます。
普通の業者に依頼した場合はおそらくごみとして処分されてしまうでしょうが、特掃隊のメンバーは希少価値の高い品物などの目利きができ、物品を売買するための許可(古物商許可)も有しておりますので別途査定させていただき、査定額にご納得頂けたらお買い取りさせていただきます。
もちろん、作業代金から買い取り額を相殺することができ、中には作業代金以上の買い取り額になり逆にお金が返って来た、ということもございます。
そして、近頃需要があるのが女性のごみ屋敷清掃です。
昨今では女性の社会進出が増え企業においては女性が働きやすい環境作りに力を入れている企業や女性管理職も珍しくない時代になってきました。
その裏で、仕事に追われ家のことが疎かになり結果ごみ屋敷化してしまうケースや、地方から大学進学のため上京してきた方が実家と都会のごみの分別方法の差に悩まされ手に負えずにごみを溜め込んでしまう場合もあります。
業者に清掃を頼みたくても、女性の部屋に業者(男性)が見積りに来て作業するのは女性の依頼者側からしたら絶対に避けたい、と思います。
しかし、特掃隊にはそういった負のスパイラルに落ち行った方の為に女性専用の清掃部隊がいます。
見積りから作業までの全工程を全て女性のスタッフのみで行うことが可能です。
ごみ屋敷化が進む事で、不衛生な環境になる事は間違いありません。
ではごみ屋敷化した家ではどのような危険性が潜んでいるのか?ご紹介いたします。
大体のごみ屋敷では害虫の大量発生やねずみの発生が見受けられます。
昔から、ゴキブリやネズミなどは人間にとって有害な病原体を有している事が非常に多く、危険性が高いとされてきました。
近代では、上下水道の発達や、衛生的な環境により、世界的なパンデミックと言った事はあまり叫ばれなくなりました。
しかし、こういった事が人類の存続すら危ぶまれる問題になったいた事を忘れてはいけません。
ごみ屋敷化した部屋でも弁当殻屋敷などは非常に危険性が高いです。
次に危険な事はごみ屋敷化する事で近隣にバレないよう、窓を閉めカーテンなどで遮断をしてしまう事です。
日陰で湿った環境で空気の流れも無い為、様々な雑菌の繁殖やカビの大量発生なども多く発生してしまうのです。
このような雑菌が空気中に浮遊をするのですから、自宅に居ながら器官などへのダメージを蓄積していくのです。
皆様ごみ屋敷と聞くと、不衛生な環境からの身体的なダメージを想像されますが、それ以外にもっと危険な事をはらんでいます。
例えばネズミなどがいると、電気コードを齧り電気がショートしたために火災が発生したケースもございます。
埃などが大量に発生する事で、コンセント内などで燃えて火事になる、といった火災の原因となる事も多くあります。
高齢者が暮らすごみ屋敷では、整理されていない家の中で高齢者による転倒事故が非常に多く、転倒した衝撃で身動きがとれずに何日も放置され、孤独死(孤立死)してしまう場合もあります。
また、家中に溢れかえったごみの重さに家が耐えられずに倒壊してしまう危険も潜んでいます。
このようにごみ屋敷には多くのデメリットがあり人命さえ危ぶまれます。
是非早めのSOSを……。
今回はごみ屋敷化してしまう傾向と危険性について、現場で見てきた経験から傾向をご紹介いたしました。
ごみ屋敷は恥ずかしいと隠される方が多くいらっしゃいますが、悩まずにごみ屋敷のプロにご相談頂ければ被害が出る前に対策が取れますので、ご相談くださいませ!