隊長!
原状回復の費用について調べるよう言われたのですが…
原状回復といえば、アパートなどの賃貸物件を退去する際、
「室内を入居した時のように回復させる」費用のことだろう。
ああー!
賃貸物件で住んでいる間にキズつけていたら修復しないといけないという約束ですね?
あれって、住んでいる人は一部を払うんですか?
それは内容によって異なるんだ。
退去者が負担するものと、大家さんが負担するものの違いについては
知っているか?
ええと…よくわかっていません!(汗)
では、原状回復の費用について解説していくとしよう。
よかった!助かります〜!
もくじ
アパートなどの賃貸物件を退去する際、退去者は原状回復をして明け渡すのが決まりですね。
でも、退去者が負担する必要があるものと、大家さんや管理会社が負担するものの違いに
ついて知っていますか?
生活するなかで床を傷つけてしまったなど、居住者の不注意によるものや、ルールを破ったり、
故意にキズや汚れをつくってしまった場合は居住者の負担になります。
日差しによって色があせたなどの自然な経年劣化や、家具を置いていたことによる摩耗といった、
居住者に関係なくできてしまう変化については借主負担になります。
このように、一般的な使用によってできた傷や汚れでは、退去者が原状回復の費用を負担する
必要がないのです。
また、その費用についてはご存知でしょうか?
原状回復の費用は、汚れの場所と傷の状態によっても変わってくるのですが、わかりやすく
するために、一例をあげてみましょう。
・壁の一部分を補修する 1.5〜3万円程度
・壁紙を張り替える 5〜10万円
同じ壁でも、一部分と壁紙全体の張り替えとでは倍以上に差がありますね。
大きな出費となってしまわないよう、正しい知識をもって見積もることが重要です。
この記事では、原状回復について詳しく解説していきます。
先ほどお伝えしたように、退去者が負担しなければならないのはどんな場合かをきちんと
理解していれば、不必要な支払いをしなくてすむだけでなく、費用を安く抑えられることも
あるでしょう。
ぜひ、最後までご覧ください!
既にお伝えしたとおり、一般的な使用によるキズや汚れについては、退去者が負担する必要はありません。
では、どんな場合に退去者が費用を負担しなければならないのでしょうか?
具体例を紹介します。
・モノを落としたことにより生じた、床のキズやへこみ
・結露があるのに気づいていながら対処しなかったため、拡大した壁のカビや沁み
・ペットによる壁紙の破れや柱のキズ
・喫煙によりしみついてしまった、壁の臭いや黄ばみ
・日光により壁紙や床が変色している
・ポスターや絵画を貼ったあとで壁紙に跡ができた
・家具を設置していたため床が凹んでいる
これらの具体例から、自然現象によるものや通常の生活をおくるなかで発生するものは
大家さんや管理会社の負担になるのだとわかりますね。
これは国交省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によって、範囲がきちんと
決められていることなのです。
とはいえ、注意すべきことがひとつあります。
それは賃貸契約の契約書に「特約」として退去者が原状回復費用を負担するよう記載があり、
なおかつサインをしている場合は費用を支払う必要が生じてしまうことです。
例えば、以下のような記載があった場合。
・ハウスクリーニング費用の◎◎◎◎◎円は退去者の負担とする
・畳の張り替え費用◎◎◎◎◎円は退去者の負担とする
・ペットを飼っていた場合は消臭費用として◎◎◎◎◎円を退去者負担とする
ただ、サインした賃貸契約書に「特約」記載があったからといって
「負担増だけど払わなければいけないんだ…」とあきらめないでください!
「特約」が有効になるためには、3つの条件があるからです。
・負担項目が具体的で、かつ金額が明確に記載されていること
・一般的な原状回復義務を上回る負担であると、退去者が認識していること
・特約の内容に同意してサインしていること
上記3つの条件を満たしていなければ「特約」は無効となります。
賃貸契約書に記載された、通常の原状回復に加えた負担を退去者が負う必要はありません。
賃貸契約書の内容をよく確認し、調べたうえで、大家さんや管理会社に相談してみることを
おすすめします。
「よくわからず、言われるがままに必要のない費用まで払ってしまった!」 と悲しむことが
ないように、賃貸契約書とその内容についてもしっかり確認しておきましょう。
賃貸契約書というのは、わかりにくいものだ。
家主のほうでもよく理解していない場合があるから、注意しなければいけないな。
そういえば友人が言っていましたが、借りていたアパートを退去するとき、
通常以上の高額な原状回復費用の請求がきて、びっくりしたんだそうです!
それで、どうなったんだ?
相談してみたところ、その大家さんは先代のおばあさんが亡くなり引き継いだばかりで、
原状回復費用の負担の分け方についてもよく知らなかったそうで…。
結局「通常の原状回復費用で大丈夫です」ってことになって、
安心したと言っていました!
なるほど。