遺品整理業者と依頼主の間でトラブルが多発しているそうだけど、
トラブルに巻き込まれたらどこに相談すればいいのかな?
相談窓口はたくさんありますよ。
でも、トラブルの内容によって相談に適した窓口が異なるため、
やみくもに問い合わせると二度手間になってしまうこともあります。
もくじ
遺品整理業者とのトラブルに巻き込まれると、つい「早く解決しなければ!」と、焦って行動してしまうものです。しかし、やみくもに動くことで、かえって手間がかかる可能性も十分にあります。
スムーズかつ確実に問題を解決するためには、以下の4つのステップを意識することが重要です。
各ステップで何をすればいいのか、みていきましょう。
まずは、問題を今以上に大きくしないためにトラブルが発生した遺品整理業者とのやり取りを中断します。
契約を結ぶ・お金を支払うといった手続きを済ませてしまうと、場合によっては後からの解約や返金が出来ないケースもあります。業者から契約の返事を急かされたり、お金を払うよう要求されても、強い態度でそれ以上手続きを進めないことがポイントです。
業者に違和感や不信感を抱いた際には、「まずは自分からは何もしない」と覚えておくといいでしょう。
続いて、起こったトラブルについて、内容を客観的に整理します。
相談員に連絡する際、どんな状況なのか・問題点がどこなのかを正確に伝えられないと、欲しいアドバイスがもらえない可能性があります。
相談員が話を理解しやすいよう、あらかじめ準備しておくことが大切です。
トラブルの内容を整理する際は、
の3つがポイントになります。
問題点を整理した「相談メモ」を作り、そのメモを手元に置いておくことで、相談がスムーズにおこなえます。
相談するべき内容が明確になったら、遺品整理業者とのトラブル相談に対応してくれる4つの窓口から、自分の相談内容に最も適した相談先を選びます。
相談窓口 | 相談内容 |
1.消費生活センター | ・契約したのに作業がなかなか始まらない ・解約しようとしたら高額なキャンセル料を請求された ・見積もりよりも高額な費用を請求された など、 遺品整理トラブルの全般的な相談 |
2.遺品整理不正防止センター | ・業者の見積もりの内容が不明瞭 ・遺品を不法投棄された ・遺品を雑に扱われた など、 対応に不満のある業者への苦情 |
3.法テラス | ・遺品を盗難された疑いがある ・作業員に遺品を壊された など、 法的な問題が絡むトラブル |
4.警察 | ・強引に契約を迫られている ・解約しようとしたら脅された など、 事件性・緊急性が高いトラブル |
最適な相談窓口を選んだつもりでも、最終的には別の窓口を案内される場合があるので、迷った場合は電話での連絡が繋がりやすい消費生活センターへ連絡するのがおすすめです。
どこに相談するかを決めたら、いよいよ相談窓口に連絡を入れます。
相談の方法は、電話・メール・対面など、窓口によってさまざまです。
選んだ相談先の受付時間や電話番号をチェックし、なるべく早いうちに連絡しましょう。
「自分のケースはどこに相談するのが正解かわからない」という人も多いのではないでしょうか。
ここからは、遺品整理業者に関するトラブルの対応手順を、具体例を用いてケース別に紹介します。
一度資料を請求しただけなのに、それ以降何度も営業の電話やメールが来る・断っているのに強引に契約を迫ってくるといったトラブルは、遺品整理業者に限らずあらゆる分野でよく見られるケースです。
こういった場合、勢いに押されて契約してしまうと、その後さらに大きなトラブルへと発展してしまう可能性があります。決して話を前に進めず、速やかに相談窓口へ連絡しましょう。
業者が脅迫めいたことを言ってくる場合や、身の危険を感じた場合は、警察へ相談するのが一番です。
あまり大事にしたくない場合や、緊急性が低いと判断した場合は、消費生活センターへの電話をおすすめします。
契約をした業者と連絡がつかなくなったり、予定していた日に作業が開始されない場合は、速やかに消費生活センターへ相談しましょう。
また、まだ料金を支払っていない場合でも、解約手続きを済ます前に他の業者に乗り換えるのはおすすめできません。解約が済んでいないのを理由に料金を後から請求される危険もあるので、必ずトラブルを解消してから、次の業者を選ぶようにしましょう。
業者と契約を結んだ後、やはり解約したいと申し出たらキャンセル料が発生した、というケースです。
このような場合、まずは契約書の内容を確認します。契約書にキャンセル料についての案内があった場合は、それに同意したことになるため、払わずに解約するのは難しいでしょう。
しかし、契約にないキャンセル料を要求された場合は、無条件で契約を解除できる「クーリング・オフ制度」が適用される可能性が高いです。
消費生活センターに連絡し、クーリング・オフ制度についての説明や今後の行動についてのアドバイスを求めましょう。
また、キャンセル料が高すぎると感じた場合も、念の為相談してみることをおすすめします。
見積もりでは手頃な価格を提示されて契約したら、作業後に見積もりよりもはるかに高額な費用を請求されるパターンです。実際に作業をしてみて追加料金が発生し、結果的に見積もりよりも費用が高額になるのは、遺品整理の現場ではよくあります。
しかし、依頼主の承諾を得ずに勝手に料金を上乗せするなどの行為は、意図的な高額請求である可能性が高いです。業者に料金に関する説明を求めて、納得できない場合は見積書や請求書を用意したうえで、消費生活センターに相談しましょう。
プロである遺品整理業者が依頼主の許可なく遺品を勝手に処分する行為は、故意ではなくても、「業務上過失」にあたる場合があります。
業者に直接クレームを入れても、ごまかされたり両者の主張が食い違う可能性があるため、法律の専門家に相談するのが一番です。
法テラスへ相談し、法的に問題があるかどうかのアドバイスをもらいましょう。
「プロの業者が、遺品を盗むはずがない」と、自分の勘違いだと思ってしまう人も多いですが、残念ながら業者による盗難の可能性はゼロではありません。
盗難はれっきとした犯罪であるため、問題がうやむやになってしまう前に、早めの相談をおすすめします。
盗んでいる現場を目撃したなどの盗難が確実な場合や、急いで対処したい場合は、警察に通報しましょう。
最寄りの交番に盗難届を提出するという方法もあります。
業者に疑いがあるものの、確信が持てない場合は、法テラスに相談して法律に基づいたアドバイスをもらいます。
今回は遺品整理業者とのトラブル相談窓口についてみてきました。
相談するときの4ステップは
でした。
相談する窓口は
の4つがあります。
どこに相談したらいいか迷ったときは、具体例を参考に相談先を決めましょう。
故人との最後のお別れでもある遺品整理が、業者とのトラブルでイヤな思い出にならないようにこの記事がお役に立てば幸いです。