親族が亡くなった悲しみの中で遺品整理をするのはさらに辛いから、
遺品整理代行サービスって便利ですね。
でも、お値段が心配です。
専門業者に遺品整理を依頼した際の料金相場は、
作業時間がどのくらいかかるかによって変わってきます。
もくじ
遺品整理の料金相場は、主に部屋の間取りによって変動します。
これは、部屋が広くなることで作業員の人数や作業時間が変わり、人件費がかかって料金も
上がるためです。
また、部屋の広さだけではなく、地域によっても料金相場に差があります。
例えば、首都圏などの価格競争が激しい地域では料金が比較的安く、沖縄などの業者の数が
少ない地域では
高い傾向にあります。
下の表は、遺品整理にかかる料金相場の全国平均を算出したものです。
間取り | 料金相場(全国平均) | 地域による料金差 |
---|---|---|
1K | 35,669円~ | ±6,000 |
1DK | 57,413円~ | ±12,000 |
1LDK | 80,157円~ | ±20,000 |
2DK | 106,411円~ | ±21,000 |
2LDK | 132,405円~ | ±26,000 |
3DK | 158,655円~ | ±30,000 |
3LDK | 182,433円~ | ±30,000 |
4LDK | 221,870円~ | ±21,000 |
全国平均の料金相場はわかりましたが、どんなところにお金がかかるのか具体的にみていきましょう。
遺品整理にかかる費用のほとんどを占めているのが、人件費です。
遺品を一つひとつ確認し、仕分けていくという作業は、どうしても人の手を使わないとできません。
スタッフを派遣し、作業をおこなうために必要な費用、ということです。
人件費は作業員の数が多いほど、また作業時間が長いほどかかるため、全体の料金も高くなります。
作業員の人数は、ワンルームの場合は2名程度、それ以降は部屋の数+2人、といった人数が一般的です。
「作業員の人数×作業にかかった時間=人件費」と、覚えておきましょう。
不用品を運搬・処分するのにかかる費用です。
遺族が取っておくと判断したもの以外は、業者が引き取って処分するのが一般的です。
業者が不用品をしかるべき場所に捨てるのにもお金がかかります。
本来自分たちが払う処分費用を、業者が事前に立て替えてくれているとイメージすると、
わかりやすいです。
一部の遺品整理業者では、遺品整理に関連するサービスを、オプションとして別料金で
受け付けている場合があります。
遺品整理のオプションとして一般的なものは、次の通りです。
【よくある遺品整理関連のオプション】
追加のサービスは、基本的に有料であるため、費用に上乗せされるものと考えておきましょう。
遺品整理業者に見積りを依頼して、思ったよりも料金が高いと騙されているのかと心配になりますが、
一概にそうとは言えません。
遺品整理にかかる料金が相場より高くなるパターンをみていきましょう。
先にみたように遺品整理にかかる料金は、作業員の仕事量によって大きく変わります。
部屋の広さと比例して遺品整理の料金相場が上がっていくのは、整理する荷物の量が増え、
その分作業に時間がかかるためです。
つまり狭い部屋でも、整理するべきものが大量にある場合は、相場よりも料金が高くなります。
孤独死をされた場合など、部屋の状態によっては、遺品整理の前に脱臭や除菌といった
特殊清掃が必要になります。
通常のハウスクリーニングよりも工程が多く専門技術が必要な特殊清掃は、ワンルームでも
相場は7万円程度と高額な費用がかかります。
特殊清掃をオプションとして追加した場合、遺品整理のみの場合と比べて、何倍もの費用が
かかることを覚悟しておきましょう。
作業員が仕事を進めにくい現場の場合、通常よりも遺品整理の料金が高くなる可能性があります。
具体的には次のような状況を指します。
環境によって追加料金を直接取られることはありませんが、階段で何度も往復する・
離れた駐車場まで荷物を運ぶといった作業に余計な時間がかかるため、結果的に人件費が
かかってしまう可能性が高いのです。
遺品整理を無理なくスムーズに完了させるためには、価格と品質のバランスが取れた、
「良い業者」を選ぶ必要があります。
良い業者を選ぶうえで重要なポイントをみていきましょう。
遺品整理業者の品質の良し悪しは、契約前の対応である程度判断することができます。
問い合わせや相談に親身になってくれる、見積書を詳細に作成してくれるなど、誠意のある対応を
してくれる業者を選びましょう。
反対に、料金に関する問い合わせで回答を濁したり、契約を急かしてくる業者は避けた方が無難です。
良い業者の特徴 | 悪い業者の特徴 |
・問い合わせや相談への対応が丁寧 ・お金に関する質問にしっかり答えてくれる ・強引に契約させようとしない ・見積もり書の内容が詳細かつ具体的 | ・問い合わせや相談への対応が雑 ・キャンセル料や費用に関する回答を濁す ・契約を急かしてくる ・見積書に不透明な部分がある |
細かいところも手を抜かずにきちんと対応してくれるかをチェックすることが、良い業者選びの
第一歩といえるでしょう。
過去の作業事例は、これまでその業者がどんな風に遺品整理をおこなってきたかがわかる、
貴重な資料です。
最近では、Webサイトで実際に遺品整理をしている様子を事例として詳細に公開している
業者も少なくありません。
遺品整理業者の候補がある程度絞れたら、「〇〇(会社名)遺品整理 事例」と入力して
検索し、過去の事例をチェックしてみましょう。
過去の事例がWebサイトに載っていない業者の場合は、まだ十分な経験を積んでいない
可能性が高いので避けるというのもひとつの方法です。
良い業者を選ぶ最も確実な方法は、「信頼に足ると公に認められた業者」を選ぶことでしょう。
自治体や警察署といった、公的機関から許可が下りているのは、その分信頼できる業者であるという
何よりの証拠です。
遺品整理業者の認可で最も代表的なのが、「一般廃棄物収集運搬業許可」「古物商許可」の2つです。
一般廃棄物収集運搬業許可 | 古物商許可 | |
内容 | 処分する遺品を 集める・運ぶために必要な許可 | 引き取った不用品を 他の業者に売るために必要な許可 |
許可する機関 | 各地域の自治体 | 各地域の警察署 |
認可を有している 遺品整理業者の数 | 極めて少ない | 多い |
「一般廃棄物収集運搬業許可」は基準が非常に厳しく、有している業者はほとんどないというのが、
遺品整理業者の現状です。
このとき重要になってくるのが、「遺品回収業者が不要分の廃棄をどこに外部委託しているか」と
いう点になります。
委託先の業者が許可を得ていれば、信頼に足る業者だと言えるでしょう。
認可の有無が確認できない、難しい場合は、業者に直接問い合わせてみるのがおすすめです。
これまでみてきたように、専門の作業員を複数人呼んでおこなう遺品整理は、その性質上
どうしても「激安価格」を実現するのが難しいのが現状です。
しかし、相場よりも大幅に安い料金で遺品整理を請け負っている業者も少なくはありません。
こういった業者には、以下のような「裏」がある可能性が高いため注意が必要です。
【安すぎる遺品整理業者に見られるケース】
「料金の安さ」にこだわって悪質な業者を選び、トラブルになるのは避けたいものです。
遺品整理業者を選ぶ際は、価格よりも質を重視して業者を選び、その質に価格が見合っているかを
判断することが重要です。
今回は遺品整理の料金についてみてきました。
遺品整理の料金相場は家の間取りと地域によって異なります。
費用の内訳は
料金が相場よりも高くなる3パターンは
良い遺品整理業者を選ぶ3つのコツは
料金が安すぎる業者に注意し、まずは質を重視して業者を選びましょう。