皆様こんにちは 株式会社リスクベネフィットの惟村です。
今回の記事は特殊清掃業界で一番重要な業務【孤独死清掃】の完全消臭工法についてです。
今回の記事は超大作です。
当社はお陰様を持ちまして現在特殊清掃専門として8年目になります。
そんな私の経験から孤独死現場は完全消臭できると言いきってきましたが、現在もできない業者が多く、むしろ増えているように感じます。
また消臭方法では間違った情報を配信し続ける者も多くおります。その為に今回はデータで見る、孤独死現場の完全消臭方法です。
少し伏せている部分もありますが、かなり踏み込んでおります。現在清掃に対しての特許を出願中ですのでご了承ください。
施工法を公表する事で、孤独死消臭を安易にとらえている業者が減る事並びに
技術の無い業者が淘汰されお客様が二度手間、三度手間にならない為にこの記事が役に立てばと思います。
今回公開する孤独死清掃及び消臭工法は【孤独死清掃サービスナヤムナ】と命名され最下段で紹介の企業様には共有をさせて頂いており、施工が可能であります。
最後に業者一覧を乗せますのでご参照ください。
動画で見たい方はこちら!特捜隊YouTube
もくじ
部屋数:2DK
死後日数:2週間以上
季節:夏
備考:夏場のお盆付近の特殊清掃案件です。その為臭気は非常に強く、孤独死現場の消臭としては非常に強い物と言えます。
測定方法:臭気補集後の臭気成分吸着剤(モノトラップ:GLサイエンス社)をジエチルエーテルにて溶媒抽出を行いました。
抽出したエーテル層を0.2mℓまで濃縮したものについて、におい嗅ぎGC分析及びGC-MC分析を行いました。
〈におい嗅ぎGC条件〉
装置:島津製作所GCMS-QP2020 検出器:MS 検出温度230℃カラム:DB-5㎳(30m×0.32mm×0.5㎛)カラム温度:50℃(2分)→10℃/分250℃(10分)
〈GC-MC条件>
装置:島津製作所JMS-Q1000GC 検出器:MS 検出温度250℃カラム:DB-5㎳(30m×0.32mm×0.5㎛)カラム温度:50℃(2分)→10℃/分250℃(10分)
臭気測定を行った結果、孤独死現場の完全消臭はできました。正確には130分の1まで軽減できました。
この臭気ですと、生活臭や新しい建材や畳の臭いの方が強く、全く分かりません。
今回の測定の結果
〇酸
○○〇〇酸
○○○〇酸
の3つの臭気が検出されました。
※現在多くの特殊清掃会社が当社の作業法を盗み、無断で模倣していますので、検出された成分の公表は差し控えさせて頂きます。
この3つの臭気が人間にとっては異臭に感じるです。この異臭の3異臭を総称して孤独死臭とします。
孤独死臭の成分はどれも似ている物質で酸である為、臭気を分解するアプローチは限定的なものになります。
余談ではありますが猫の臭いなどは違うアプローチが3工程必要になります。
それでは具体的な孤独死臭分解方法をご説明します。
今回のデータは日本除菌脱臭協会様とも共有し、工法も【孤独死清掃サービスナヤムナ】として孤独死マイスター制度を通して提供していきます。
それでは孤独死現場の消臭脱臭方法孤独死清掃サービスナヤムナ!を説明してまいります。
工法は大きく分けて5つです。
1孤独死パック
2家財整理
3解体作業
4消臭作業
5リフォーム作業
それでは孤独死清掃サービスナヤムナ工法の基本作業をご説明します。
多くの特殊清掃会社が取り入れている孤独死パックです。
よく、悩むなパックやなごむパックなどと表現され、おおよそ5万円~7万円程度の値段設定になっている作業です。
施工データの結果から孤独死パックではおおよそ25%程度の臭気を落とす事が可能であります。
比較的短時間で25%程度臭気を減退させる事で、孤独死臭の外部拡散を防ぐ事が可能です。
床等に広がった体液を除去していきます。その際には体液の脂分に反応する。○○〇剤や血液に反応する○○○○○など使い分けながら洗浄します。人間の脂は非常にしつこく、洗浄する為にはおおよそ1時間~2時間程度かかります。
様々な雑菌が繁殖している為、雑菌を殺します。こちらは、特殊清掃会社によって様々な薬品を使いますが、大きく分けると2つです。
一番オーソドックスであり、流通しやすい物です。お子様がいらっしゃる方にはおなじみの【ミルトン】も次亜塩素酸です。
また最近では次亜塩素酸をもちいた空気清浄機も10万円位の高価格帯で販売しております。
どちらも特殊清掃現場では効果の低い濃度で誰でも家庭で使える物です。
特殊清掃の現場では、100ppm位の濃度を使用する業者が多いですが、当社の施工現場ではカイコーポレーションで販売している、1000PPMの次亜塩素酸を使用しております。
1000PPMはHIVやB型肝炎にも有効とされています。
有効塩素濃度100~500ppm(0.01~0.05%)次亜塩素酸ナトリウム液 | 手指、皮膚(ごく限られた場合のみ使用) |
有効塩素濃度50~100ppm(0.005~0.01%)次亜塩素酸ナトリウム液 | 手術部位(手術野)の皮膚、手術部位(手術野)の粘膜(ごく限られた場合のみ使用) |
有効塩素濃度200~500ppm(0.02~0.05%)次亜塩素酸ナトリウム液 | 医療機器(非金属)〔金属についてはごく限られた場合のみ使用〕、手術室、病室、家具、器具、物品 |
有効塩素濃度1,000~10,000ppm(0.1~1%)次亜塩素酸ナトリウム液 | 排泄物 |
有効塩素濃度10,000ppm(1%)次亜塩素酸ナトリウム液 | B型肝炎ウイルスの消毒〔血液その他の検体物質に汚染された器具(B型肝炎ウイルス対象)〕 |
有効塩素濃度1,000~5,000ppm(0.1~0.5%)次亜塩素酸ナトリウム液 | B型肝炎ウイルスの消毒〔汚染がはっきりしないものの場合(B型肝炎ウイルス対象)〕 |
有効塩素濃度500~1,000pm(0.05~0.1%)次亜塩素酸ナトリウム液30分間浸漬 | B型肝炎ウイルス、エイズウイルスに汚染されたリネン(承認されていないが推奨) |
残留塩素量が1ppmになるように用いる | 患者用プール水の消毒 |
このように推奨をされており、特殊清掃現場では一番有効であると言えます。
仕入れ金額はもちろん濃度によって異なります。特殊清掃現場で使うような1000PPM程度になれば高額です。1現場で約1リットル程度は使用するのが通常であります。
次亜塩素の濃度一つとっても俄かな業者と熟練の特殊清掃会社では差が出ます。またしっかりとした濃度の次亜塩素を使用すれば1万円近い金額が発生します。
孤独死現場を手掛ける特殊清掃会社において次亜塩素と並んで使用されている業者が多い消毒剤として、安定化二酸化塩素が挙げられます。
安定化二酸化塩素は殺菌力が強いとされていますが、濃度が高い次亜塩素には勝てません。そして日持ちもしません。
本当ならば安定化二酸化塩素はその場で薬剤と薬剤を調合して作り使用するものですが、調合量を間違えると有毒ガスが発生する場合もある為、通常は使いませんが、
他者との差別化で、【自社の方が、消臭力がある】と思わせる為に使用して宣伝しています。もう一度念を押して言いますが
日持ちしません!
従って現場で撒いている物はただの水と大差がありません。
今回ご紹介している孤独死清掃サービスナヤムナは次亜塩素酸で対応しています。
孤独死パックの段階で臭気を下げる為、オゾン燻蒸を行います。
オゾン燻蒸についてのは後ほど細かくご紹介いたしますので割愛しますが、孤独死パックでのオゾン燻蒸は何故【荒オゾン燻蒸】なのか?
例えば、雑巾で掃除をし、バケツの水ですすぎます。すると、バケツの中の水はすぐに濁ります。
汚い水でいくら雑巾をすすいでも、綺麗にならないので、水を入れ替えます。
これと同じです。
目には見えない臭気成分ですが、オゾンと化学反応すると、真っ白になります。
汚れて化学反応したオゾンの中でオゾンをいくら追加しても消臭の効果は上がりません。
ですから【荒オゾン燻蒸】と言われるのです。
荒オゾン燻蒸はおおよそ30分程度が望ましいです。30分もすれば、部屋の中は真っ白です。
この孤独死パックでオゾン燻蒸を1時間、2時間と行う事は汚い空気の中で消臭しても効果は上がらないのでパフォーマンスにすぎません。
孤独死現場の特殊清掃の第一段階である孤独死パックは概ねこのような作業となります。
ここには記載しておりませんが、他にも様々なノウハウがございます。
ここで忘れないでいただきたいのは、
孤独死パックの工程だけでは臭気は25%しか軽減されません。
孤独死清掃パックが終了しましたら、第二段階作業として家財撤去が入ります。
よくご依頼されるお客様の中で誤認をされている方が多いのでお伝えします。
本筋は【遺品整理後に消臭】です。
多くのお客様は【消臭してから遺品整理】と考えている方も多いです。
普通に考えれば、遺品整理を行う前に消臭ができていた方が、遺品整理を行う側からすれば望ましいのですが、
我々特殊清掃屋ではそれをお勧めしません。技術的は可能なのですが、お勧めしない理由をお教えします。
当社で施工した際の臭気データでは、第一工程である特殊清掃作業から、家財を撤去するだけで、
更に2割程度まで孤独死臭を臭気が軽減できます。一番スタートから考えると45%ぐらいの臭気の軽減になります。
これから撤去する家財の臭気を取り除く為に何十万円もお金をかけるのはもったいない!
だから特殊清掃会社では【遺品整理の後に消臭】と考えるのです。
家財撤去作業が完了した後の孤独死現場を消臭するうえで不可欠な作業が解体作業であります。
何故解体作業が必要になるかと言うと大きく分けて2つです。
〇体液がしみ込んだ箇所を取り除く
〇臭いがしみ込んでいるクロス(壁紙、天井)を取り除く
以上のような作業が必要になります。では詳しく説明します。
第一工程である特殊清掃を行っても、それは表面的な事でしかありません。
体液は液体でありますので、床下や様々な場所、隙間に入り込んでしまします。
想像してください!
例えば赤ちゃんがウンチをした際に、オムツを交換して汚染物を取り除けば臭気は改善します。
赤ちゃんがウンチをした際にオムツを取り除かずに消臭剤を拭いて効くのでしょうか?
同じように、いくら消臭を進めても汚染物がある限り消臭は不可能です。ですから汚染物の染みこんだ部分の解体が必要なのです。
それでは孤独死現場で良く発生する汚染物除去作業をご紹介いたします。
重量の法則に乗っ取り床に沁みていたり、その下の床下まで汚染がされいる事が往々にしてあります。
冬場ではそこまででも無いですが、夏場であれば高確率で床板まで汚染をされているでしょう。
そこで床板を丸のこで切り取る作業が必要になります。
今回の臭気データを取った案件でもありましたが、台所でお亡くなりの場合では、台所の隙間から下に体液が落下してしまっている場合が殆どです。
壁の際などでお亡くなりになっている場合ではボード自体が体液を吸い上げてしまっているケースもあります。
見た目では綺麗でも、ボードの中には体液がしみ込んでいる為、目視では見えない部分であります。
孤独死消臭をどれだけやった事があるのか?実力が問われる部分です。当社で他社の手直し消臭が入った際はこの部分が駄目な場合が非常に多いです。
クロスとは壁紙などと呼ばれるように材質は【紙】です。
紙は直径100マイクロメートル以下の細長い繊維状の物です。繊維でありますので、臭いは非常に吸着しやすく、しみこみやすいのです。
例えば
洋服も同じで、柔軟剤の臭いや、様々な臭いが染みやすいです。これも同じように繊維であるからです。
その為、物件の多くは通常クロスなどは入退去に合せて張替えを行う事が殆どです。
先ほどの家財整理と同じく、これから張り替える物の臭気を取る事にお金を使うのは二度手間なのです。
上記の記事を読んでいると、床やクロスなど様々な部分を解体していく事になります。
では、解体届が無ければ完全消臭はできないのか?と疑問に思われますが、答えは
【どちらとも言えない】
です。非常に曖昧ですみません。では何故どちらとも言えないのか?ご説明いたします。
そもそも解体届とは?
令和1年6月1日より小規模な解体工事でも解体届を各都道県知事に届け出なければいけない事になりました。
それ以前は軽微な解体工事は届出が不要でありましたが、専門的な知識の乏しい人間による解体での怪我、トラブルなどが多発し、高齢化社会も相まって、今後解体工事は増加する事が予想され、法改正となりました。言い換えれば、
我々のような特殊清掃会社が安易に無許可で解体工事をする事が増えたので法改正になったのです。
詳しくはこちらでも記事を書きましたので、こちらをご参照ください。
https://www.tokusyuseisoutai.jp/kodokushi/54.html
現在多くの特殊清掃業者では解体届について一切触れていません。若しくは必要が無い!と謳っている所も見受けられます。
ですがこちらをご覧ください
このような作業は解体とは言わないのでしょうか?本当は必要なのですが、
「建築業法の定義」
こちらは建築業法の中の解体の定義のです。
建築基準法施工令第1条第3号
(中略)
三 耐火構造上主要な部分 基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋根、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材、その他これらに類するものをいう。)床板、屋根版又は横架材(はり、けたその他これらに類するものをいう。)で建築物の自重若しくは積載荷重。積雪、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の振動、衝撃をささえるもという。
となっております。簡単に言うと自重を支える床板に手を付ける事は解体工事にあたります。
構造耐力上主要な部分は、一般的に「構造部分」といいます。構造部分には長期荷重と短期荷重を負担する部分に分類されます。
〇長期荷重とは?
常時作用する荷重(人や建物自重など)すなわち、床など人を支える部分
〇短期荷重は短期的に作用する荷重(地震や雪など)
すなわち、即壊れてしまう部分
建築基準法上の「構造」という言葉の定義と、一般的な感覚の「構造」という言葉の違いが、重要なポイントです。
つまり、床など人が乗る部分も構造耐力上主要な部分と認識する為、床等を切り取るには解体業登録が必要と捉えるのです。
だから解体登録が必要になるのです。
届出業者 | 無許可業者 | |
床切 | 〇 | × |
キッチン外し | 〇 | × |
トイレの特殊清掃 | 〇 | × |
クロス剥がし | 〇 | 〇 |
間仕切り壁のボード | 〇 | 〇 |
外側の壁のボード撤去 | 〇 | × |
これでお分かり頂けたかと思います。できる所もあれば、できない所もある。と言う事であります。
解体工事ができるのか?できないのか?で【完全消臭】できるできないでは無く、できる所もあればできない所もあるが正解なのです。
壁紙やクロスを剥ぎ、体液の染みた部分の解体を終えますと臭気は一段と落ち着いてまいりましたが、まだ室内では十分に臭い状態です。
まだ窓を空けて換気をしても臭いが分かるレベルです。ここからが特殊清掃屋、消臭屋の腕の見せ所です。
ここからは、オゾン燻蒸作業です。今回の案件は2DKです。
カイコーポレーション製のオゾン燻蒸機材
タイガクラス消臭器1台 パンサークラス2台
合計3台
一日:6時間×5日
程度稼働させます。
結果としては0.02レベルまで臭気が落ちました。即ち、無臭であり、完全消臭が完了しました。
臭気を130分の1まで落としたのです。
今回臭気を落とすに辺り、POINTとなった事は2つです。
〇複数の薬剤の散布
〇オゾン発生量
です。
当社で孤独死現場後に噴霧する薬剤は大きく分けて3つです。
その名は
【だんぼ】※自社販売製品
【ペペ】※自社販売製品
【グランバイオ】
の3つです。では何故孤独死現場の消臭剤としてこの3つを利用するのかご説明します。
孤独死現場で消臭剤【ダンボ】が有効な理由!
消臭剤だんぼの使用方法は大きく分けて2つです。
一つは
ダンボ散布+拭き取り
もう一つは
ダンボ散布+オゾン
です。
セルラーゼ(繊維分解酵素)です。繊維分解酵素とは、木綿やレーヨンなどのセルロース系繊維を分解する酵素を指します。
繊維分解酵素は洗浄用酵素と違って汚れに直接落とすなどの洗浄作用はありませんが、汚れが入り込んでいる繊維部分のまわりのセルロース分子を分解し、閉じ込められた汚れを洗浄液中に解き放つことで洗浄をサポートします。ダンボには繊維のごく細かい毛羽立ちを刈り取る作用もあります。毛羽に付いていた汚れは刈り取られた毛羽と一緒に洗い流されます。
また、毛羽立ちがなくなると汚れが取りつく場所が減るので衣類が汚れにくくなり、鮮やかに蘇る効果も期待できます。
ここで着目して頂きたい事は、ダンボの主成分である繊維分解酵素はそれ自体が消臭剤でなく、汚れを引きはがしたり、臭気成分が付着している部分から引きはがす効果があるのです。
ですから、ダンボによって引き剥がされた臭気成分を拭き取るオゾンで分解する。という使い方をするのです。
近年では様々な食器洗剤や、洗濯洗剤などでも【酵素パワー】等とうたい文句にしているのは、その為です。
ちょっと家庭での流用では酵素を多く含む大根やパイナップルなどでも代用が効きます。現在多くの会社が孤独死現場の消臭にチャレンジしておりますが、中々、臭気を落としきれない!と嘆いている方が多いです。
当社を真似てオゾン燻蒸しているのだけど、オゾンだけでは落とせない!と困っています。
オゾンの気体という性質上、臭気成分を分解する事に長けていますが、空間に浮遊した気体や、物体から引きはがされた物質には有効です。
しかし、しみ込んでいる臭気などには不向きです。ですからダンボを散布する事で、オゾンの苦手な部分を助ける事で、より効率的にオゾンの強い洗浄力を生かすのです。
正に縁の下の力持ち!それが消臭剤ダンボです。
オゾンと言う成分を調べていくと、オゾンのまま使用するよりも、ぺぺを散布したうえでオゾン燻蒸する事で消臭効果が倍以上!
消毒効果は8倍と飛躍的にオゾン燻蒸能力を上げる事が分かりました。
そこで当社では消臭剤ぺぺを散布したうえでオゾン燻蒸を行う事で、オゾン燻蒸をただ行うよりも飛躍的に消臭能力を高めます。
ダンボ散布+オゾン燻蒸を終えてからは、消臭剤を変更します。消臭が終了してから、内装工事までには数日~数週間の空き時間が発生します。
その際に使用するのが【グランバイオ】です。グランバイオの主成分はバクテリアであります。
孤独死現場の腐乱臭である○○○などを主成分として繁殖するのです。
ですからオゾン燻蒸作業を終えて、グランバイオを散布しておくことで、内装業者が入るまでの間により臭気を減らす事ができるのです。
孤独死現場の消臭作業には、現状に合わせた消臭剤を散布する事で、オゾン燻蒸作業の効果をより高める事が可能です。
上記でオゾン燻蒸に合わせた消臭剤を説明いたしました。
この消臭剤を生かすも、殺すも、最後はオゾン燻蒸作業の良しあしによってかあってきます。
言い方を変えると、正しい知識をもちいて行わなければ、ある程度の消臭は可能であっても夏場の孤独死現場の完全消臭はできません。
そこで夏場の孤独死現場の臭気を130分の1まで落とす事ができるオゾン燻蒸方法をご説明します。
オゾン(O3)という言葉を聞いた事がる方は多くいらっしゃると思います。
社会問題となっているオゾン層の問題などもある為、だれもが一度は耳にした事があると思います。
オゾン層の言葉のように、オゾンは大気中に自然に存在しています。
大気の中でオゾンは、大気を洗浄する働きがあります。地上から約30キロ離れた所にあるのがオゾン層です。
オゾン層は宇宙からの紫外線だけでなく、様々な有害物質、菌を分解してくれるほど強力です。
オゾンの強い酸化力は、地球全体を除菌や消毒し、細菌などを死滅させる力を科学的に行うのが特殊清掃業のオゾン燻蒸法です。
通常の大気では0.01~0.03PPMとオゾン濃度は非常に低いものであります。しかし特殊清掃現場のオゾン燻蒸はその計算式です。
オゾン発生量: 合計25500g/h
部屋容積: 48平米×2.45(高さ) 合計117.6
25500÷117.6÷2.14=101,32PPM
オゾンは安定性が無く分解もしてしまう為その約半分 50ppmです。
※当社のペペを使用すると安定性は増します。後ほどご説明いたします。
この濃度で、約6時間を3日間合計18時間オゾン脱臭機を運転させます。
50PPMは、森林が約0.03ですので森林の約1670倍です。
当社がオゾン燻蒸1時間あたりは、森林の70日相当です。その状態を18時間ですので森林の3年半程度の消臭力という事になります。
これだけの消臭力を持って対応すれば、安心です!
この計算からも当社が130分の1まで臭気を落とす事が可能な事が安易に想像できます。
実際は化学反応の問題ですので、理論数字の通りに進みませんが、完全消臭を行う為には森林ベースで約3年分くらいの消臭力にセットする事で孤独死現場の完全消臭は可能となります。
近年当社では孤独死現場の手直し作業が急増致しております。何故なのか?
答えは2つあります。
〇オゾン使用量の不足
〇オゾンの性質の不勉強
です。
オゾン濃度 | |
当社 | 50PPM |
タイガー1台 | 25PPM |
パンサー1台 | 13PPM |
※2DK程度を想定した場合!
孤独死現場の手直し作業が増える要因としては、オゾン濃度の低さが挙げられます。
当社では50PPMを3日程度必要と考えています。
しかし、消臭機材が高額な為、1台しか持っていない業者が殆どであります。
パンサー1台だとかタイガー1台で対応すると
パンサー・・・約13PPM
タイガー・・・約25ppm
です。当社の4分の1~2分の1程度の消臭力です。
当社では1日6時間程度稼働させます。
しかし、消臭機材を多く所有していない会社がほとんどです。
すると、1日のうちに2現場、3現場と移動をさせますので、一現場辺りの消臭時間は限られます。
このように【オゾン燻蒸】と一言で言いますが、中身の差は歴然などであります。
仮に同じ濃度でオゾン燻蒸を行ったとしても下記の表のような結果となります。
森林と比較した場合 | |
当社 | 1270日相当 |
2時間程度 | 140日相当 |
4時間程度 | 280日相当 |
オゾンの性質を知らない。
オゾンは何でも脱臭できる。
オゾン発生器を持っていれば脱臭できる。
と考えている方は多くいらっしゃいます。しかしオゾンは万能ではありません。オゾンの特性を理解したうえで作業する事が大切です。
同じようにオゾン燻蒸と一言でHPでは記載されておりますが、容量、時間を加味すれば消臭力の差は最大約40倍です!
オゾンは空気に足して約1.5倍ほど重たい性質です。その為孤独死現場などの床面など低い位置の濃度が高くなってしまいます。
その為高い位置に設置し、ファンなどを用いて、上空に持ち上げる必要があります。
タイガー式の場合は最初から上空にオゾンを散布しますが、タイガーではなおさらです。
孤独死現場の腐乱臭が付着した天井などを消臭する為にもファンは必須条件です。
オゾン燻蒸の際には更にオゾン燻蒸専門消臭剤【ペペ】を散布します。
オゾンオゾンそのものは臭気を緩慢にしか分解できないがペペは臭気を瞬時に分解する事が可能になる。
オゾンは比較的不安定な物質の為、すぐにO3からO2変化してしまいます。
その為、臭気の分解スピードよりも先に多くのオゾンがO2に変化してしまう為、せっかくの高濃度オゾンの効果が薄れてしまいます。
なので、せっかくの高濃度オゾンを有効に生かすために【ペペ】を散布します。
上記のように、オゾンの特性を理解したうえで、オゾン燻蒸を行わなければ、孤独死現場の脱臭は不完全に終わります。
ここまでの記事をお読みいただくと孤独死現場の脱臭方法が大まかに分かってきたと思います。
工法ややり方が分かったけれど、いくらするのか?もしくはいくらが妥当であるのか?
この2つが消費者の方にとっては一番重要なのだと感じます。
ここでは地域や、生活様式で大きく特殊清掃料金が異なる家財整理と、材料などで大きく値段が変わるリフォームの部分は抜きとした孤独死清掃と料金をご紹介します。
当社では大きく料金を2つに分けています。気温が26度以上か?以下か?です。
夏場の場合の26度以上の場合です。
26度以上 | |
1DK | 333815円 |
2DK | 573815円 |
3DK | 723815円 |
当社株式会社リスクベネフィットでは、以上のような料金で孤独死現場の完全消臭作業はお受けしています。
業者の中では高額な部類に入ると思います。
今回の臭気データとの案件では、家財撤去やリフォーム、廃棄物処分などまで含めて総額170万円程度の作業料金となっております。
現在様々なHPを見ると、オゾン燻蒸3万円くらいで記載される会社も多くある事は筆者も存じております。
余り高い金額や、リアルな数字を出します事での業績への影響も危惧する部分でありますが、
消費者目線で…
続いては中編では何故オゾン燻蒸がそんなに高額になるのか?そのカラクリに迫ります。ますので合わせてそちらもお読みください。
当社株式会社リスクベネフィットが特許出願中の特殊清掃方法の一部分を公開し、特殊清掃サービスの普及に役立てさせて頂いております。
現在特殊清掃業界では、様々な資格が乱立し、業者も非常に多く乱立しております。
しかし明確な施工方法や料金などが無く、多くのお客様から何処を選べばよいのかわからない?との声があります。
そこで今回の特殊清掃サービスナヤムナの登場です。
【孤独死清掃サービスナヤムナ】を理解している業者を選ぶ事は、良い業者にあたる可能性は高いです。
今回は非常に長い記事を上げさせて頂きました。
当社では3年くらい前から、臭いが落ちなかったとの他社の手直し作業が増加しております。
その様な背景から、しっかりとした情報をお客様にお届けしなければ!と考えており、特掃隊の発足にも繋がります。
○明確な工法
○明確な料金
等業界のスタンダードが無いからこそ、お客様もこれで妥当なのか?わからずに悩まれています。
今回の記事で、値段の安い、高いでなく、キチンとした施工会社の増加、お客様の業者選びの目が肥えて悪徳業者が減ればと思います。
今回の記事は個人の方だけでなく、同業者の方も多く読まれる事と思います。
もっとしっかりした内容が知りたい、学びたい方は当社の開業支援やフランチャイズ契約をお願いします。
※2019-9.24時点 【特願2018-235742】故人及び/又は動物の放置された部屋の消臭方法として特許出願中の技術を元にさせて頂いております。