隊長!特殊清掃とは、専門業者がおこなう清掃のことですよね。
そうだ。
「ゴミ屋敷」や「孤独死した部屋」の清掃などのイメージで知られている。
だが実際は、除菌や消臭、汚染物の除去や床の解体など、幅広い作業を行っているんだ。
わたしの友人から「実際に依頼した場合、どんな作業をしてくれる?
その流れと料金について教えてほしい!」と聞かれていまして…。
なるほど。一般の人にはわかりにくい内容だろうな。
よし!では特殊清掃の基本的な作業内容や、流れ、費用について解説していこう。
それは助かります!
もくじ
「ゴミ屋敷」を片付けて清掃する特殊清掃業者の様子を、テレビで見たことがある方も
多いでしょう。
ですが、特殊清掃があつかうのはゴミ屋敷だけではありません。
孤独死がおきた部屋や、火災・水害により住める状況にない住居を人が暮らせる状態まで
回復させるなど、幅広い作業を行っています。
この記事では特殊清掃業者に依頼する際に生じる
「どんな作業を請け負ってくれるのか?」
「作業の流れや費用について知りたい」
といった疑問にお答えできる内容になっています。
ぜひ最後まで読んでいただき、参考にしてください。
さまざまな状況の家をあつかう特殊清掃ですが、主な作業としては以下の5つがあります。
1. ゴミ屋敷
2. 孤独死
3. 火災
4. 水害
5. ペット屋敷
この記事では「ゴミ屋敷」と「孤独死」の内容について、詳しく解説していきます。
ゴミ屋敷の特殊清掃は、まず大量にあるゴミの分別からはじまり、ゴミについた害虫の駆除や
床の掃除、消臭や消毒などが作業内容になります。
住居の状態によりますが、基本的には以下の作業を流れにそってすべて行います。
作業 | 具体的な内容 |
ゴミを分別して処分 | 住居内にある大量のゴミをすべて分別し、廃棄業者にわたして処分する |
床のクリーニング | 床や壁を清掃し、キレイな状態へ回復させます |
消臭 | 住居にしみついてしまった悪臭を除去します |
養生 | 分別したゴミを搬出する際に、共用部分やキレイな場所を 汚さないようシートで保護します |
消毒剤をまく | 消毒剤をまき、雑菌をすべて死滅させます |
害虫の駆除 | 専用の薬剤を用いて害虫を駆除します |
上記の作業をおこなう際の流れを、画像にしたものがこちらです。
ゴミ屋敷や一軒家の場合は上記のとおりですが、マンションの一室の場合は、共用部分を
汚さないように、作業開始前に養生作業が必要になります。
費用については、こちらの表に目安をまとめました。
住居の広さやゴミの量、汚れの状態などによっても変わりますが、参考にしてみてください。
住居の間取り | 作業費用の目安 |
1R / 1K | 26,500円〜50,000円 |
1DK / 2K | 33,000円〜80,000円 |
1LDK / 2DK | 49,500円〜121,000円 |
2LDK | 110,000円〜154,000円 |
3DK / 3LDK | 129,000円〜209,000円 |
4DK / 4LDK | 169,000円〜246,000円 |
また、ゴミ屋敷での特殊清掃では、ゴミを運搬するためにトラックを使用するケースがほとんどです。
そのため、トラックの使用費用も考えなくてはなりません。
ゴミ屋敷の特殊清掃料金については、以下により詳しく解説している記事があります。
費用を安くすませるコツについてもご紹介しているので、あわせてご覧ください。
孤独死がおきた住宅の特殊清掃の場合は、汚染物の除去や消臭が主な作業となります。
ただ、遺体発見までの経過時間により、汚れをとるだけでなく床を解体する必要があるケースもあり、
必要に応じて「人が住める状態にもどす」までの作業を行います。
亡くなっている場所や状況により作業内容が変わりますが、ここでは死亡した場所に関係なく
行う基本的な作業についてお伝えします。
作業 | 具体的な内容 |
汚物の除去・清掃 | 遺体からでた血液や体液などの汚染物質をとりのぞく |
消毒剤をまく | 病原菌が付着している可能性があるため、天井や壁、 カーテンや窓などに消毒剤をまいて死滅させる |
オゾンで除菌・消臭 | 高濃度のオゾン発生器を使用して、除菌と消臭を行う |
害虫を駆除 | 特殊な薬剤を使用してハエやウジ虫を駆除する |
ニオイもれを防止 | 玄関ドアのすきまなどに養生テープをはり、作業中のニオイもれを防ぐ |
床を切断する | 床を切断して、床下までしみこんだ汚物をとりのぞく |
特殊コーティング | 清掃してキレイになった箇所をコーティングして、臭気がとびちるのを防ぐ |
上記のほかに、トイレや洗面台付近で亡くなっていた場合には「便座を着脱して汚れを確認」
「洗面台から汚れをとり、除菌消毒する」といった作業が必要となります。
浴室で亡くなっていた場合には、「浴槽や浴室内の清掃」や「水質検査」も行うことになりますし、
浴槽内に水が張っているかどうかによっても必要な作業が変わります。
これらのことから、孤独死の場合は亡くなった場所と状況が、作業内容を決定づけることがわかりますね。
孤独死の現状をレポートしたデータによると、孤独死した部屋を回復させる費用の平均額は、
389,594円となっています。
部屋の間取りや遺体の損傷具合で清掃すべき場所の点数や作業内容が異なるため、高額になる
ケースも状況によってはあるかもしれません。
ですが、上記レポートを参考に
孤独死の特殊清掃=平均30万円程度 と考えておけばいいでしょう。
うーむ…。
「ゴミ屋敷」と「孤独死」の解説で時間がきてしまったようだ。
この2つは代表的な特殊清掃ですので、流れがわかってよかったです。
では、残りの3つ「水害」「火災」「ペット屋敷」は、
次回にまたじっくり解説するとしよう!
はい。最近は災害も少なくないので、知りたい方も多いでしょうね。
また 後編「特殊清掃の作業の流れや費用について解説!〜火災・水害・ペット屋敷の場合〜」でお会いしましょう!